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林業ってどんな世界?木を愛してやまない美杉が産んだ「ウッドアーティスト」って?
「田舎で仕事をする」。
それは皆さんにとって、「最高そうじゃん」と憧れを持つことでしょうか。
それとも「田舎は仕事が限られている」と思い少し後ろ向きな気持ちを持つでしょうか。
後者であれば、その通りかもしれない。
都会にしかできない仕事は、どれだけインターネット社会になった今の世の中とはいえ、現状あるはず。
だけど、自然豊かな田舎だからこそできる仕事もある!!
今回は、美杉で最高にクールな仕事をする人を紹介します。
いけやま林業代表の池山広喜さん。
普段は山で木を伐採するなど林業に従事し、ひたすら木と向き合う20代の若き代表!
生まれも、育ちも美杉です。
取材に訪れ、招き入れてもらったのは、夜や休みなどに池山さんが木工などの作業をするという美杉町太郎生ある工房「工房木たろう」。
「4、5年前に散らかり放題だった今の土地を買ったんです」という工房は、緑溢れる太郎生の山々の中で結構目立つ赤橙色の建物がとてもかっこいい。
工房の中に入れていただくと・・・
さまざまな木や機械などが整理されて池山さんの丁寧な性格が垣間見えるとともに、
そこに?という不思議な位置にルアーがかけてあったりと遊び心も感じる空間が広がっていて、なんだかわくわくしてきます。
さっそく自慢の作品を見せてくれました。
これはそれぞれ違う木の種類で作られたお皿。
「杉に魅せられました」と池山さんが言いつつ見せてくれたのは、ご本人のもお気に入りの杉のお皿。
木製のお皿にしては珍しい柄の入っていて素敵ですが、割れやすく、本来捨てられる部分だそう。
しかし、池山さんの手によって木の自然に出来た柄が最高にかっこいいお皿に生まれ変わるわけです!
他にも、
工房内には、ずらっと池山さんが作ってきた作品が並べられていて・・・
中には、蟻がデザインされたカッティングボードなんかも目を引きます!
こちらは、過去に池山さんと伊賀の組紐作家である親友(松島さん)と共同で行った作品展に出した椅子!
どうやって入るのですか?と伺うと、
「これはこうっすね」と自ら入って、座り方を説明をしてくれました。
木の温もりをダイレクトに感じることが出来そうな椅子。
林業を通して普段から木と触れ合う池山さんならではのこだわりを感じます。
このように、林業という肩書きとともに、アーティスティックな面も持ち合わせる池山さんですが、「木工はパフォーマンス。林業が本業としてやっている中で、木工から木や林業について発信出来たら」という思いのもと、こうした作品を作っています。
ズバリ、林業の魅力は?と聞いてみる、「木ぃを切ってる時ですね!」と即答!
木を切る時が一番気持ちよくて楽しいのだそう。
大きな木をバッサリと切ったりする体験はなかなか一般人では出来ませんが、林業が大変そうである一方、なんだか木を切ってみたいと即答ぶりを見ていて思ってしまいます。
そんな木を切ることが好きで林業をやっている池山さん。
元々は、おじいさん、お父さんも代々林業をやってきていたそう。
お父さんは林業の事故を亡くしている池山さんですが、それでも自身は林業を続けています。
林業に興味を持ったのは、大学時代。
卒業後は一旦は林業とは違う世界の会社に勤めていたそうですが、
やはり一度抱いた憧れから林業の世界へ飛び込んだ池山さん。
始めた当初は周りから賛否両論あったそうですが、いつの間にか応援してくれる人が増えたと言います。
自身が伐採した木の中から自慢の木の良さを力説してくれる
あれも
これも
一つ一つ木についてのエピソードを話す姿に、
“木を愛してやまない”
まさにそんな言葉がぴったりだと取材をしていて感じました。
確かに、ここまで木への愛情を感じる林業者、応援してくれるファンが増えないはずがない!!
それくらい木のことを話している姿はキラキラしていました。
そんな池山さん
「林業は一生やっていきたい」と話します。
また、今後は林業で独立し、引き続き合同作品展や個人作品展をすることが夢なんだそう。
さらに、池山さんは新しいことを始めようとSNSやYouTubeでも動画で山での仕事などを発信しています。
ここまで熱く自分の「木」「林業」というフィールドを持って発信できる姿、まさに美杉が誇る林業者兼ウッドアーティストだと感じました。
池山さんが木を通して仕事をする姿、気になった方は「いけやま林業」で探すとTwitter、Instagram、Youtubeが出てくるので、是非是非探してみてくださいね!